◆ “必殺” (?!) 仕事人内閣が発足 

内閣改造
安倍晋三首相信頼回復へ仕事人内閣
第3次改造内閣が発足

2017.08.03
(www.sankei.com/politics/news/170803/plt1708030090-n1.html )

内閣を改造し、記者会見に望む安倍晋三首相=3日午後、首相官邸(松本健吾撮影)
内閣を改造し記者会見に望む安倍晋三首相
3日午後首相官邸松本健吾撮影



安倍晋三首相は3日、内閣改造を行い、皇居での認証式を経て第3次安倍第3次改造内閣を発足させた。


首相は同日夜、官邸で記者会見し、内閣支持率急落のきっかけになった学校法人「加計学園」問題などについて謝罪した。


政権の信頼を回復するため、新内閣を「結果本位の仕事人内閣」と名付け、経済最優先で政策を推進していく考えを示した。


首相は会見で、加計学園問題に加え、学校法人「森友学園」や南スーダン国連平和維持活動(PKO)日報問題を挙げ「国民の不信を招く結果となった。改めて深く反省し、国民の皆さまにおわびしたい」と述べ、7秒にわたり頭を深々と下げた。


そして「5年前、政権を奪還したときの原点に立ち返り、謙虚に丁寧に国民の負託に応えるために全力を尽くす」と強調した。


また、「最優先すべき仕事は経済の再生だ」と強調し、デフレ脱却への決意を重ねて強調。「構造改革こそがアベノミクスの最大の武器だ」として、農政改革や働き方改革などを断行する考えも表明した。


自身が表明した2020年の新憲法施行に関しては「スケジュールありきではない」と指摘し、「自民党でしっかり議論し、国民の議論、国会での議論が深まっていくことを期待する」と述べた。


年内の衆院解散・総選挙に関しては「全く白紙だ」と語った。


一方、今回の改造について「幅広い人材を糾合し、国民のため、しっかりと仕事に専念できる態勢を整えることができた」と強調した。


外相に起用した河野太郎氏の歴史認識に関して平成27年に閣議決定した戦後70年談話に言及し、「河野外相も完全に一致している」と述べた。


また野田聖子総務相は「私にとって耳の痛い話もしっかりと直言してくれる」と評価した。


閣僚19人のうち初入閣は斎藤健農林水産相、中川雅治環境相、小此木八郎国家公安委員長兼防災担当相、江崎鉄磨沖縄北方担当相、梶山弘志地方創生担当相、松山政司1億総活躍担当相の6人。


麻生太郎副総理兼財務相、菅義偉官房長官ら政権の「骨格」は留任した。


記念撮影を終えた河野太郎外相(2列目左から2人目)と閣僚ら。右下は安倍晋三首相=3日午後、首相官邸(宮崎瑞穂撮影)
記念撮影を終えた河野太郎外相2列目左から2人目と閣僚ら
右下は安倍晋三首相=3日午後首相官邸宮崎瑞穂撮影



最近の政治家はが落ちている
というのは大ウソだ

2017.08.03
(www.sankei.com/politics/news/170803/plt1708030039-n1.html )

《政治家の不祥事が続いている。パワハラ議員がいたり、サッカーファンをののしる議員がいたり。このほかにもダメ政治家が世間をにぎわせているが、最近の政治家は本当に質が落ちているのか。いや、そうではなくて…。[窪田順生,ITmedia]》


先日、あるワイドショーを見ていたら、コメンテーターとして出演しているマスコミの元政治部長さんが半笑いで、こんな感じのことをおっしゃっていた。

「私はこれまで官邸や国会など政治取材を30年やってきましたけど、最近の政治家の質は本当に落ちてしまいましたね」


言わずもがな、ここのところ世間をにぎわす「政治家スキャンダル」を受けての発言だ。

「このハゲー!」なんて罵詈(ばり)雑言でパワハラをする国会議員が問題になったかと思いきや、ほどなくその方に負けないくらいの口の悪さでサッカーファンをののしる国会議員が世間の注目を集めた。


不倫がバレて頭を丸めて、「生き恥をさらしても」と泣きながら議員という立場に執着している元・経済産業政務官もいれば、妻子持ちの地方議員と新幹線でベタベタして、2連泊しても「一線は越えてません」と言い張る元タレント議員もいる。

「号泣議員」がすっかりかすんでしまうほど、キャラ立ちした「政治芸人」が次から次へと現れる今、元政治部長さんがおっしゃるとおりだ、と大きくうなずく方も多いだろう。


ただ、この方を悪く言うつもりは毛頭ないが、飲み屋でおじさんたちが「最近の若い奴はダメだよなあ」と愚痴り合っているのと同じ匂いがする。

要するに「昔は今よりいい時代だった」という『三丁目の夕日』的な幻想にとらわれている可能性が高い。


客観的に日本の近現代史を振り返ってみても、政治家の「質」が高かったと胸を張って言えるような時代は存在しないからだ。

例えば、よく言われることだが戦前の政治家はメチャクチャで、愛人がいるのは当たり前、なかには、酒乱で不祥事連発、あげくの果てに妻を斬り殺したなんて醜聞が報道されても、「お友だち」である大久保利通が必死にかばって、内閣総理大臣までのぼりつめた黒田清隆なんて人もいる。

汚職もわりとスタンダードで、「政商」という言葉が生まれたように、財閥系企業とくっ付いた利益供与や口利きは、当時の政治家の「なりわい」だった。


政治とカネのスキャンダルは定期的に発生


そういう時代もあったが、戦後民主主義で日本の政治は新たに生まれ変わったんだ、と主張する方もおられるかもしれないが、そうとは言い難い現実がある。

敗戦で日本社会がガラリと変わったというのは、後世の我々が勝手にそう思い込んでいるだけで、戦後復興にあたった政治家や官僚は戦前とそう大差ない顔ぶれとなっている。

メンツも政治システムも上っ面しか変わっていないので、当然、そこに生きる人々の感覚は、戦前のメチャクチャぶりを踏襲する。


一方、世の中はどんどん民主化されていくので、置いてけぼりをくらった政治家の異常さ、非常識さは時が経つにつれ、くっきりと浮かび上がる。

こうしてよく言われる「政治家の常識は、世間の非常識」という状況が生まれた。


これはなにも筆者がテキトーな私見を述べているわけではなく、戦後政治のど真ん中におられた張本人が自らお認めになっていることだ。

1966年11月10日、参院予算委員会において佐藤栄作首相は苦悶の表情でこう述べている。

「率直に言って、戦後の政治のあり方は狂っている」


「間違っている」ではなく、なぜこういう厳しい表現になったのかというと、実際にクレージーな政治家が後を絶たなかったからだ。

例えば、当時の運輸相だった荒舩清十郎代議士は、自分の選挙区の駅を急行列車の停車駅にした。

このことを批判されたところ「ひとつくらい、いいじゃないか」と狂っているとしか思えない釈明をした。


また、田中彰治という議員の場合、議会で「正義」をふりかざして、不正を追及していたが、実はその裏で不正をネタにしてさまざまな企業を強請(ゆす)っていた。

わいろも当たり前で、「共和製糖」事件では、東京地検が約50人の国会議員が取り調べを受けた。


「反社会勢力」と言っても差し支えないのが、昭和の政治家だった。

では、その後に心を入れ替えて、「正気」を取り戻していくのかというか、残念ながらそうならない。

ロッキード事件(1976年)、リクルート事件(1988年)、東京佐川急便事件(1992年)など「政治とカネ」にまつわるスキャンダルが定期的に発生している。

もちろん、不倫やらしょうもない不祥事も今とそう大差なく「文春」や「新潮」にザクサクと掘り当てられてきた。


日本は勘違いを長く続けている


こういう問題が発生するたびに、マスコミからは「最近の政治は質が落ちている」と嘆く声が聞かれ、当事者たちからも、「改革が必要だ」「国民の信頼を取り戻せ」なんて選挙演説のような決意表明が出てくるが、2000年代に入ってからの惨状を見ても分かるように、銀行強盗が万引き犯にスケールダウンしたくらいで、戦前から続くクレージーさはたいして変わっていない。

なぜか。

いろいろな意見があるだろうが、個人的には日本が社会主義も真っ青の「幻想」にとらわれ続けていることが大きいと思っている。

それを一言で言ってしまうと、こうなる。

「税金で不自由なく生活の面倒をみてやれば、政治家は悪いことをしない」


我々一般社会の常識では、不正や不祥事を起こせばペナルティを課せられる。

が、世の常識が通用しない政治家の場合はまったくアベコベで、不正や不祥事を起こせば起こすほど「厚遇」を受けてきた。

不良息子を溺愛する母親が、「万引きするのは、きっとお小遣いが足りないからよね、ハイ10万円」なんて感じで甘やかすように、悪さをするたびに我々の血税で手厚く保護されてきたのだ。

その代表が、「政党交付金」である。

ご存じの方も多いと思うが、これは我々の税金から、共産党以外の各政党にドーンと配られる317億円(2017年)のキャッシュだが、実は1994年までは存在しなかった。


先に触れたように、カネに汚い政治家が後を絶たなかったので、「だったら、税金で生活保障してやればクリーンになるんじゃね」みたいなことを主張する方たちが現れ、あれよあれよという間に、「コーヒー1杯で政治とカネの問題を解決する」なんてスローガンのもとで、国民1人当たり250円を強制的に徴収することになったのである。


これが大掛かりな詐欺だったということは、政治とカネの問題が今も絶賛継続中なことからも明らかだが、当時の国民は「250円で更生してくれるなら安いもんだ」と素直に従った。

なぜそんな愚かなことをしてしまったのかというと、ひとつにはマスコミやご立派なジャーナリストが、長いこともっともらしい顔をしてこんなことを触れ回っていたからだ。

「最近の政治(家)には狂いが目立つ」(朝日新聞 1988年2月13日)


先ほど申し上げたように、ずっと狂っているのが日本の政治家なのに、ここ最近突如として発生した「異常現象」かのような誤解を広めてしまったのだ。

こういうことを繰り返された素直な日本人はこう思う。

最近になって狂ってしまったのなら、みんなで力を合わせてまともにしないといけない--。


政治家というシステムが間違っている


かくして、政治家が不祥事や不正を繰り返すたびに、「もっとしっかり生活保障をしてあげよう」という中国や北朝鮮にも通じる「特権階級」を貧しい庶民が養うという理想的な社会主義システムが、ピタッと日本に定着していったのである。


加計だ、森友だ、と野党が大騒ぎして国会がワイドショー化しているなかで、しれっと自民党のプロジェクトチーム(PT)が、2011年に廃止された地方議員の年金制度に代わって、議員が自治体と保険料を折半する形で厚生年金に加入できる法案の概要をまとめた。

ご存じのように、「号泣議員」をはじめ、政務活動費の使い込みをする地方議員が後を絶たない。

まともな民主国家なら、「地方議員」のあり方そのものをあらためようという話になるところだが、ジャーナリストや評論家を名乗る人々まで、「生活の不安があって地方議員のなり手が不足している」なんて援護射撃をして、政党交付金のような詐欺の片棒を担いでいる。


国際NGOのトランスペアレンシーが発表する、国の公的部門がどれだけ腐敗しているか示す腐敗認識指数(CPI)のランキングで、日本は20位である。

上位を多く占めるデンマーク(1位)、フィンランド(2位)、スウェーデン(4位)という北欧の国では、基本的に地方議員は「ボランティア」で昼間は別に仕事をもつ人たちが夜間議会に集う。国会議員の報酬も日本と比べものにならないほど低い。


「カネに困った政治家は不正に走る」という日本ロジックに基づけば、北欧は悪徳政治家のパラダイスになっていなければおかしいが、現実は逆である。

なぜかというと、これらの国では、「政治家」という職業の対価で、クルマを買って、マンションのローンにあてて、子どもを大学まで通わせようという発想がそもそもない。

決められた任期のなかで、パブリックサーバント(社会全体の奉仕者)として一時期活動することこそが、「名誉」だという考えなのだ。


もちろん、北欧のやり方をそのまま猿真似しても、いきなりうまく機能するわけがない。

ただ、少なくとも「税金で身分保障をすれば、政治家はクリーン」になるというのが「妄想」に過ぎない、という世界の常識は、この国でもいい加減そろそろ受け入れるべきではないか。


「最近の若い奴は根性が足りん」と嘆くおじさんたちが、実はパワハラ社会を助長させているように、「最近の政治は質が落ちた」と嘆くおじさんたちは、税金で「お手盛りの身分保障」を企てる政治家の片棒を担いでいることを自覚すべきだ。

自浄能力を示す、ここを改革する、と与党も野党も威勢のいいことを言うが、ほとんど効果がないことは歴史が証明している。

政治家という「特権階級」に就職する、といった考え方をあらためない限り、日本の政治家の「質」が上がることはないのではないか。


窪田順生氏のプロフィール

テレビ情報番組制作、週刊誌記者、新聞記者、月刊誌編集者を経て現在はノンフィクションライターとして週刊誌や月刊誌へ寄稿する傍ら、報道対策アドバイザーとしても活動。これまで100件以上の広報コンサルティングやメディアトレーニング(取材対応トレーニング)を行う。著書は日本の政治や企業の広報戦略をテーマにした『スピンドクター ”モミ消しのプロ”が駆使する「情報操作」の技術』(講談社α文庫)など。『14階段--検証 新潟少女9年2カ月監禁事件』(小学館)で第12回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞。

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